そもそも、子どもにとって「遊び」とは何でしょうか?
それは「学ぶ」ことであり、そして、精神的な安定や健全な発達に関わる行為であり、すべての子どもたちは、「遊び」を通して身体機能を向上させ心にたまった感情のコントロールを身につけていきます。
子どもたちにとって興味が湧く遊具、それは子どもたちの心に、「やってみたい!」「怖いなぁ」「面白そう!」「できるかなぁ?」というさまざまな感情の中で、決断し、挑戦し、失敗し、多くを学びます。
失敗して擦り傷や切り傷をつくり、また運悪く捻挫や骨折するかもしれません。
しかしその経験をすることで、この遊びは危ないなぁと工夫する危険回避能力が自然と身に付き、また繰り返し挑戦し続け「できた」ときには、達成感と同時に、大きな自信が得られ、その自信が何事にも挑戦しようとする自発性を生み出します。
そんなすべての子どもたちの成長過程において、大人たちが「○○しなさい」「○○したらダメ」と口うるさく注意するのではなく、子どもたちの自主性を尊重し大きな心で見守ること、それが子どもたちの『遊び』において何よりも大切であると考えます。
私たちが考える遊びの『価値』とは
私たちが生活する社会では様々な危険を抱えています。
同時に子どもたちの遊び場においても多くの危険が存在し、その危険を『リスク(必要な危険)』と『ハザード(不必要な危険)』という2種類の危険に区分し、それを見分けなければなりません。
子どもたちにとって遊具は楽しくて面白いものでなければならず、子どもたちの心に、「やってみたい!」「面白そう!」という気持ちを起こさせないと遊具本来の価値はなくなります。
安全・安全と重視しすぎ、厳しい基準を設けた遊具は面白味がなく子どもたちの「遊び心」にある冒険心や挑戦心は満たされることはありません。
本来遊び場とは、その「遊び心」を第一に考えた環境でなければならず、子どもたちが安心して思い切り遊び心を発揮できる遊び場であるために、子どもの視点に立ちあらゆる状況を想定し、何が危険なのかキチンと知り、しっかりと『リスク』と『ハザード』を見極めることが必要不可欠であります。
遊具の設置にあたり、安全に利用出来るよう遊具の外形からあらゆる方向に1,800mm以上(落下高さ600mm以下は1,500mm以上) 安全な領域を確保しなければならず、その領域内に衝突や転倒の危険となるような造作設置物や障害物などがあってはならない領域。